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今回はもはや知らない人はいないであろう、あの可愛らしい赤ちゃん天使キャラクター、
キューピー(Kewpie)ちゃんを取り上げてみたいと思います。ʕʘ̅͜ʘ̅ʔ
キューピーマヨネーズでお馴染みのキューピーちゃんですが、今やあらゆるコスチュームを身にまとい広範に存在し、今もって尚、皆に愛され続けていますよね。ご当地キューピーなどは全て集めてみたいものです。もう集めたって言う方もいらっしゃるのでは⁉️
そんな愛らしいキューピーちゃん…実は 100年以上の歴史を持っているのです。
キューピー誕生のはじまり
キューピーは、アメリカの女性イラストレーター ローズ・オニール(Rose O’Neill、1874年6月25日〜1944年4月6日)が生み出したキャラクターです。ペンシルベニア州ウィルクス=バリー生まれのオニールは、幼い頃から絵の才能を発揮し、13歳の時には地元オマハの新聞絵画コンテストで優勝するほど。ほぼ独学でありながら、19歳でニューヨークへ飛び出し、イラストレーターとして頭角を現していきました。
やがて彼女の作品は『Cosmopolitan』『Ladies’ Home Journal』『Harper’s』『Good Housekeeping』といった名だたる雑誌に掲載されるようになり、女性イラストレーターが活躍しにくかった当時の時代において、確かな地位を築いていったのでした。
ローズオニール キューピーの花のうた―花びらは ふと 微笑んで
1909年12月 ── KEWPIEの誕生
そして歴史的な瞬間が訪れます。
1909年12月、婦人向け雑誌『レディース・ホーム・ジャーナル(Ladies’ Home Journal)』のクリスマス号に、オニールが描いた愛らしい赤ちゃん妖精たちのコミックが初めて掲載されました。それがまさに、KEWPIEという名称が世に誕生した瞬間です。
オニール自身、後にこう語っています。「夢の中でキューピーたちが私のベッドの上でアクロバットをしていて、一人が私の手のひらに座ったのよ」と…
なんとも微笑ましいエピソードではありませんか。
「Kewpie」というその名前は、ローマ神話の愛の神 キューピッド(Cupid)に由来しています。ただし、あえてスペルを変えて「KEWPIE」とすることで、オリジナリティを明確にしました。幼い子供が「Cupid」を舌足らずに発音するとKewpieになる、という愛らしい語源を持つのです。クリエイターとしての高貴なセンスを感じますよね。
このキューピーたちを、オニールは「おかしくて思いやりのある方法で良いことをする、小さな丸い妖精たちよ…」と表現しました。クリスマス号に掲載されたイラストは、子供たちに幸福を運ぶ天使のように描かれ、読者の心を瞬く間に虜にしたのです。

オニールの思いが込められた赤ちゃん天使
この頃のオニールは、2度の離婚(1902年・1907年)を経験しており、自身に子供もいませんでした。想い描く愛らしい赤ちゃんへの願いが、この小さな天使たちに投影されたのではないかとも言われています。憶測の域を出ませんが、複雑な心境の中から生まれた純粋な愛情が、あの無邪気で愛くるしいキャラクターを生んだのかもしれません。
コミックは瞬く間に大人気となり、続いて『Woman’s Home Companion』『Good Housekeeping』などの雑誌でも連載されていきます。
立体化へ ── キューピー人形の誕生
イラストの人気が高まる中、オニールは自ら小さな彫刻を制作して人形の試作品を作り、商品化への道を切り開きました。
1912年、ニューヨークのGeo. Borgfeldt & Co.がオニールに人形化を打診。ドイツのおもちゃメーカー J.D.ケストナー社(J.D. Kestner)が、白磁(ビスク)製の人形を製造することになりました。しかし最初の試作品を見たオニールは「私が描いたキャラクターと違う!」と型を全て破棄させ、自らドイツへ渡って完成品の監修を行ったというから、キューピーへの執着と愛情がひしひしと伝わってきます。

画像Wikimedia commmons Public domain
そして 1913年、「KEWPIE」の商標がアメリカ合衆国連邦特許商標庁に正式登録され、今日のキューピー人形が誕生しました。人形は1インチから12インチまで9サイズで展開され、世界中の子供たちと大人の心を鷲掴みにしたのです。
需要は爆発的で、製造に参加する国は6カ国にも上り、ミッキーマウス登場以前の時代に「世界で最も有名なキャラクター」とも評されるほどの存在感を放ちました。オニールはこの成功により、当時の女性イラストレーターとして世界最高の報酬を得る存在となり、総収入は約140万ドルにも上ったと言われています。

ブランドと著作権が記載されたオリジナルのハートのデカールが付いた本物の 1920 年代のキューピー人形の写真。Creative Commons
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今も色褪せないキューピーの魔法
多才なローズ・オニールのキューピーへの執着愛が、時代を超えて世界中の人々に愛される赤ちゃん天使を産んだのですね。
ご当地キューピーからキューピーマヨネーズまで、あらゆる形で私たちの日常に溶け込むキューピーちゃん。その歴史を知ると、ますます愛おしく感じられませんか?
今回はこれで終わりです…
最後までお付き合いいただきありがとうございました、この記事があなたの明日のスパイスとなれば嬉しいです。
【史実メモ】キューピーの初登場は1909年12月の『Ladies’ Home Journal』クリスマス号。人形の製造開始は1912年(ドイツ、ビスク磁器製)、商標登録は1913年。ローズ・オニールは生涯2度離婚し、子供はいなかった。享年69歳。
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